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ユニリーバ(Unilever):

選考プロセスを半分に時間短縮した方法

Unilever RussiaのIT分析部門のAndrey Kuzmichev氏は、インターンを選考する際にチャットボットを活用したことで経費削減にも繋がった事について語ってくれました。

候補者の選考プロセスは、応募からテスト実施、人事や経営陣との面接というように、ごく一般的な形式で行われていました。
選考のために残業するのが当たり前という文化をなくす
従来の選考方法を続けていたらどうなっていたか?
インターンシップは年に2回実施され、毎回2000件以上、年間4000件以上の応募がインターンシップだけであります。
以前は、すべての応募者の確認をして、メールでテスト用のリンクを手動で送信していました。手動で実施していた関係で応募者はメールを受信してテストを完了するのに3日ほどかかっていました。

その後は同じように、すべての作業もすべて基本手作業で行っていました。
面接に至っては、一つの面接に面接官1人調整が必要で、尚且つ面接時間も1時間程度かかっていました。
結果、インターンシッププログラムでの採用には1か月半以上の時間がトータルするとかかってしまう状況が続いていました。
どのような問題点があったか
  1. プロセスに時間と費用がかかってしまう
  2. 応募者側に待たせる期間が長くなる                    次のステップを待つ間にモチベーションが落ちてしまうケースがある。待つ時間が長くなればなるほど選考に関して、「いつになるか?」「〇〇社のほうが選考早いしこちらを優先しよう」という心理がどうしても生まれてしまう。
  3. 人事部の人手不足                            インターンシップの各プログラムは様々なプロジェクトから構成されていて、それぞれが全く異なる観点で選考を実施していた。専門知識や営業研修も受けておらず適切な技術知識がない人事担当者は、専門職の候補者との対面面接を実施する必要もあった。
  4. スケジュール調整や応募者とのやりとりを手作業で送信するという、繰り返しの作業にかなり時間工数がかかっていた。
チャットボット&ビデオインタビューを活用した事で
1.5ヶ月かけていた選考が、3週間で完了
候補者は、約5~10分でボットにアプリケーションを送信し、数秒以内に適性検査のリンクを受けとり、受験します。企業が受験結果のデータを処理する必要があるため、候補者はテスト結果がわかるのに1~2日かかります。適性検査の終了後、候補者はVCVのビデオインタビューリンクを受け取ります。その後、ビデオインタビューの内容はマネージャーが確認し、合否結果を決定します。

対面ではない選考のため、マネージャー達はこのインタビューに懐疑的ではあったものの、経営者達は「効率化」を考える上で非常によいシステムだと認識してくれています。

現在そのおかげで、ビデオインタビューを合格した、優秀な候補者のみが対面での面接を受けることができ、選考にかかる時間を半分に短縮しました。
以前は候補者が1か月以上フィードバックを受け取ることができず、状況確認のために採用担当者のEメールを検索したり、採用担当者に連絡をしたりしていましたが、その対応時間もほとんどなくなりました。
さらに採用担当者は、ルーティンワークの業務が少なくなります。人事部は唯一対応する必要があるタスクは、ボットの作業を監視することです。これは、候補者が生年月日、名前、姓などの入力ミスにより、ボットの操作に影響を与える可能性があるからです。多くの候補者はチャットボットシステムに慣れていないため、関連情報を追加しないことがあります。ロシアのソーシャルメディアサイトであるVKプロフィールで、求職者の職歴などを確認する業務は、人事の業務のひとつでもありました。ロシアでは、多くの人が利用しているSNSのVKを検索プラットフォームとして選び、連携することにしました。チャットボットのテスト結果を2分でダウンロードすることも可能です。人事部や管理職と面接スケジュールを調整する仕事量も大幅に減少しました。
結果